マレー半島 初日:シンガポール ゲイランの安宿と酒事情
バックパッカーのバイブル「深夜特急 沢木耕太郎著」を再読し、マレー半島を旅したくなった。もっとも、著者は鉄道での横断旅行だったが割ける日数を考慮すると鉄道は効率が悪く、高速バスとLCCを使っての横断とし、このGWに8泊9日で旅して来た。
目次
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ゲイランの安宿
ゲイラン地区(Wikipedia)
ゲイラン地区は2010年代に至っても都市再開発がなされず、1960年代 - 1970年代の古い町並みが残された昔ながらの歓楽街であり、カラオケ、安宿街、安くて美味い不衛生な食堂、外国人労働者居住地区などが集まる。政府観光局が注力するゴミひとつ落ちていない都心部とはまったく違った、東南アジアらしい風情を味わえる街である。
風俗産業が公娼として合法化されている地区であり、主に中国、タイ、ベトナムなど、近隣の他国から出稼者が従事している。数百の合法、非合法の売春宿が軒を連ねている。合法の売春宿は家番号が大きく鮮やかな赤色で書かれており、見分けが付くようになっている。14時から翌3時頃まで営業している。
治安が良いイメージのシンガポールにおいて、リトル・インディアと並び、ゲイラン地区の治安は良くない。堂々と路上賭博が行われているロロン(小道)もあり、格安ホテルにつられて女性が一人で観光、宿泊するのは危険。
シンガポールは、「3年連続 世界一物価が高い都市」に選ばれただけあって、ホテル代もかなり高い。2段ベットドミトリータイプが平気で8000円/泊ぐらいするから驚くが、ドミは他人の鼾に悩まされ寝れなかった事を何度か経験して以来、パス。
さて、どうしよう〜かと色々調べてみると、どうやらゲイラン地区に安宿が集まってる事を知る。シングルベット、シャワー付きで4000円/泊位と安い。どうもこの地区、売春街で衛生面も治安も悪いとの事だったが、気にせず予約。
チェックインした部屋は、香港の重慶大厦(チョンキンマンション)と似た部屋の作りでかなり狭い。まあ寝るには何ら問題ないが、このタイプで困るのはシャワー。人が立てるのは洗面台と便器の間の狭いエリアでシャワー浴びたら、当然、洗面台も便器もずぶ濡れ。下手するとトイレットペーパーもずぶ濡れになる。
世の中、何にでも理由が有るものだが観光客が多いエリアで一人寂しい思いするより寧ろ宜しかろうとゲイラン地区を最初の宿泊先に選びマレー半島の旅を始めた。尚、売春街には全く興味が無いので悪しからず。 笑)
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ビールが飲めなかった話
安宿にチェクインしたのは、23時頃。昼から何も食べてないので腹ペコ。さてビール飲んで、美味いもの食うぞ〜 と外に繰り出す。週末なのかこの時間帯でも多くの人達が食事を楽しんでおり東南アジアらしい風情を感じるが一点気になる事が ・・・
誰一人酒を飲んで無い。マレー系やインド系の店だと宗教上の理由でビール置いてないのかなと思い、メニューにビールがある中華系の店を選び、肉骨茶とビールを注文するが出されたのは肉骨茶のみ。当然、何でやねん?となるが法律で禁止の一点張り。
メニューは何だ?と言っても全く相手にして貰えず。
確かに、此処でも廻りの人達は誰も酒を飲んで無い。ゲイランって治安悪すぎて政府が酒禁止にしてるのか?と一人納得して退散。
コンビニでビール買ってホテルで飲む事にしたが、なんと「ビールを冷やしてる冷蔵庫に鍵が掛かっている!」事に気付き驚く。鍵を開けて貰おうとしても無駄な努力で相手にして貰えず。お前に売ることは出来んの一点張り。 溜息。
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シンガポールの酒事情
ホテルに帰ってネットで調べた所、何とシンガポールは法律で公共の場での飲酒及びその販売には、時間制限が設けられている事を知る。要は、禁止時間帯は売って貰えないし、飲む事も出来ない。 呑兵衛には中々厳しい法律だ。
平日 20:00-07:00、休日 22:30-7:00 は禁止で外国人観光客にも適用され、違反者には1000ドル(約8万円)以上の罰金、または最長で3ヶ月の禁錮刑が科せられる。