旅の原点 中国と其処で出会った生涯の友!
生意気だった学生時代、本多勝一著書 「中国の旅」を読み衝撃を受けよし本当なのか検分してやろう!なんて大其れた思いを胸に…。。
バックパック背負って独り日本を飛び出し、
香港から鉄道を乗り継ぎ広州に降り立った。
その地は、今ではとても考えられない混沌とした世界。正にカオス。溢れる人と自転車、鳴り止まない騒音、強烈な匂い、強引な客引き。
その全てに圧倒され恐怖と後悔に苛まれたのが旅の始まり。 そして生涯の友との出会い。
この旅を経験し、バックパッカーの醍醐味を知る。正に、俺の旅の原点はここから始まった。
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検分なんてどうでも良いわ〜
海外何処ろか飛行機すら乗った事の無い田舎者が何故突然、中国へ行こうと思ったのか?
其れは、本多勝一著書「中国の旅」を読み衝撃を受けたからだ。 青臭くて無鉄砲な若造…
じゃあ何故 南京行かなかったのか? それは、今でも不思議に思う。
但し、広州駅に降り立った時点で、全てに圧倒され言葉を失う程の衝撃を受け、検分なんて大其れた話どうでも良いというか其れ何処じゃない気分になったのだけは良く覚えている。
まあ元々 インセンティブは低い〜 笑
ゴーゴーアジア(蔵前仁一)の検証に方向転換する事とした。
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出会い
広州から桂林へ移動する機内で、突然 二人の男に話し掛けられた。二人とも彼女を連れており、澳門人だと言う。
「そうか。 俺は、日本人だ〜。 検分なんてどうでも良くなったんだ!」なんて話したのかどうかは全く憶えて無い。
但し、「俺達と一緒に旅しよう」 と提案された時、警戒心でOKと即答出来なかった事だけは良く憶えている。
生涯の友達になると言うのに …。。
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旅は道ずれ
結局、一緒に旅する事にした。川下りや登山、動物園に行った想い出が蘇る。
驚いたのは宿泊。二人は俺の部屋で寝泊まりし夜遅くまでビールを飲んで喋った。
彼女ほっといて良いのだろうか? と本気で心配した。しかしそんな心配を他所にして大いに語り合った。
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別れ
別れの日、空港まで自転車で送ってくれた。
俺が背負うからと言うのに、バックパック背負ってくれて…。。
嬉しくてそして切なくて涙が溢れて止まらなかった事を今でも忘れない。 謝謝。
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結婚
数年後、東京のアパートに国際郵便が届いた。
封を開けるとそれぞれ結婚した知らせと写真。
銀塩カメラで写された二人の写真は色褪せる事無く今でも大切に保存している。
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再会
便利な世となり、SNSで気軽に連絡取れる時代となった。Facebookで繋がり時折、今も近況を確認しあったりしている。
また、2年前には二人に会うため澳門を訪問した。ポルトガル料理をご馳走になり、ワイン片手に昔話に花を咲かせ至福の時を過ごした。
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その後の中国
中国はその後、急速な発展を遂げ今や世界第二位の経済大国までになった。
初めて訪れた時の事を思えば信じられないが、
其れは其れでその国の人々にとっては素晴らしい事である。但し、あくまで個人的な旅人としての観点からは、発展し過ぎて旅先としての魅力は薄れたと感じている。
何処に行こうと、あの混沌とした雰囲気は感じられない。
中国へ出向く機会は多い。
出張した都市は、
北京、上海、蘇州、無錫、重慶、合肥、佛山、厦門、広州、慶州、深セン 等
今も月に一度は、中国に出張するが個人で旅行しようとはあまり思わない。チベットや敦煌、ウルムチ辺りは気になるが …。。